ふくしま国際メディア村

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コミュニティーの重要性 - 2011.06.27 Mon

『いわき市』現地入り(3月27日)・・・コミュニティーの重要性

 震災ボランティアをしている田中からは“行き渡らない物資”と“孤立する高齢者”の問題が一向に改善されないとの電話が毎日入ってきた。「自分達にも何かできることがあるのでは・・・」と現地に行くことを決めた。
 出発の前日、被災地に再度連絡を取ってみる。驚いたことに、一軒家で5家族28人の避難生活をしている人たちがいることを知った。津波で家を失った者や地震で家を失った者が、避難所ではなく知人の家で身を寄せ合って生活している。

 確かに、避難所生活はプライバシーもなければ暖も取れない。避難所によっては100名以上の避難者がいてもトーブが1台しかない所もある(灯油が手に入らないのが理由)。また、いつ別の場所に移されるか分からないのも不安だ。その点、知り合い同士なら安心だ。

「明日の食糧がない」・・・・

 だが、そこには大きな問題があった。それは食べ物と水だ。28人という大所帯では、多少の蓄えではすぐ底をつく。水道は断水状態で復旧の目途も立っていない。毎日給水場まで足を運ぶ状態だ。そして出発前に入って電話は「明日の食糧がない」。

車を予定の1台から2台に変更し、食糧、水など生活物資を積めるだけ積み込み一路“いわき”を目指して27日早 朝出発した。常磐道は『いわき中央インター』まですでに開通しており、東京からわずか2時間程度で行くことができる。そんな近距離なのにガソリン不足と原発の風評で物流がストップし“陸の孤島”となってしまったのだ。

「ありがとう!!」

 インターを降り30分ほどで避難生活者の家にたどり着いた。そこは高台にある閑静な住宅地で、避難者たちの建物には目立った損傷は無いよう見えた。途中の傾斜地に立つ建物が大きく傾いていた。市街地(平)も行って見たが、やはり被害に遭った建物は老朽化した木造住宅や地盤が悪い所に建つ建物だった。


 早速、持ってきた物資を手渡し避難生活について聞いてみた。隣近所18軒のうち13軒が避難、いまでは何も情報が入ってこないと嘆いていた。

*被災生活者と救援物資を届けた仲間





「震災後16日目でも物資が手に入らない謎」 

 車(高速道路利用)で2時間程度の場所が、震災から16日も経っているというのに物資もなく未だマヒ状態とは…。私はその足で市役所そして防災対策本部を訪ねた。未曾有の大災害で行政機関はもちろん医療機関も職員、医師、看護師、ヘルパーなど県外に避難した人が出て機能不全の状態が続いていた。

物資が孤立した人たちに届かない分け・・・

 なんといっても一番の理由はガソリンが手に入らないこと。スーパー、コンビニが再開し商品が並び出してもそこまで行くガソリンない。前日から並んでようやく買えるガソリンは僅か。10時間並んでも買えないこともあった。
 
 2番目は地域の世話役である民生委員で避難者になった人も多数出たため、連絡役を失い取り残された孤立者が現れた。また民生委員には高齢者が多く体力的にも不十分で、尚且つ交通手段が自転車や徒歩といった人も多い。とても宅配業者のように物を届けるなどは期待しようもない。

 3番目に挙げたいのは地域コミュニティーのために奉仕してくれている班長、副班長もやはり高齢者が多いということ。やはり避難者になった人も多数あり。結果、その地区には民生委員や行政からの情報が届かなくなり、孤立したエリアとなった。

 最後に挙げたいのは行政の責任転嫁。復旧活動のため大変な思いをしていることは理解しながらも「孤立した人達に物資が届かない」という訴えに対する行政担当者の回答は“責任転嫁”“指示系統の悪さ”と感じた。
行政の対応に問題ありと言ったせいだろうか、いわき市から戻った翌日、現地で真剣に話を聞いてくれた福祉担当の市議会議員のF市から「在宅待機している人に食料や水が行き渡るよう“東京の赤帽”に配達業務を依頼した」と連絡がきた。

 頑張れ“いわき”! 

 原発の不安から県外避難をしていた人達が続々いわき市に戻り始めた。いわき市に行った27日は、まだ町は閑散としていた。その後多くの企業が業務を再開し、県外に避難した従業員達も戻り出した。
16日から東京に避難していた“いわき市の有料老人ホーム孔輪閣”の入居者と    スタッフ総勢50名も29日いわきに帰った。

 避難当初は少なくても2ケ月、希望者にはそのまま東京に移住させることを考えていたが、日に日に入居者から挙がってくるのは「いわきに帰りたい」の声だった。
 
  
追記: 災害対策本部を訪れたとき、偶然にもマレーシアから駆けつけてくれた国際ボランティア団体「MRA」に遇った。その代表者かけられた言葉は「インドネシア大津波による大災害の時、日本には凄く助けられた。今度は私達が助ける番です」だ。
                            

文責 イチイ 荻野政男
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ボランティアが見た孤立する高齢者(いわき市) - 2011.06.27 Mon

ボランティアが見た孤立する高齢者(いわき市)
避難所より酷い在宅避難
 

 在宅避難高齢者の見周りボランティアが見た現実はあまりに厳しく過酷なものだった。

 いわき市社会福祉協議会がボランティア募集を始めたのを知って、それまで避難所生活を送っていた田中(仮)が自分にもできることがあるのではと、ボランティア活動に応募した。

 いわき市では取り残された高齢者が多数発生した。統計によればいわき市には高齢単身世帯が10,717軒ありその多くが被災し、避難もしくは在宅待機を強いられている。その中にはヘルパーなどの介護を受けていた人も多いたはずだ。その人達は自分一人で歩くこともままならない、避難所にさえ行くことも困難な人達なのだ。

「孤族と呼ばれる高齢者は取り残された」 

 朝日新聞が年初に特集を組んだ『孤族という人』は大きな反響を呼んだ。『孤族』とは現代社会において周りとの接点をもたないまま孤立する、いわゆる単身化現象の行き着く先の人達のことを表している。地震、津波、原発、風評どれもがこの孤族を生み出した。阪神淡路大震災の時も、孤立した人々のことは社会問題として取り上げられていた。今回その教訓をぜひ活かすべきだ。

 いわき市は地震、津波、原発、そして風評と4つの被害を受けた。県外で心配する親戚縁者、友人の「危ないから避難して」という声に押されて県外に脱出した人も多い。脱出したくてもガソリンが手に入なかった者、県外に身寄りのない者、津波で家も家財も失い移動するお金がない者は居残り組だ。
  
 身軽に動ける若者の多くは県外に避難した。取り残されたのは身寄りもなく、ガソリンも車もない高齢者たち。 避難所に行くこともできなく在宅避難している高齢者たちなのだ。

 田中はボランティアセンターからその人達の安否確認とパンと水の配給を任された。そして現場で目にしたものは信じかたい光景だった。

「このままでは飢え死にしてしまう」

 家に入るとすぐ異臭が鼻をついた。トイレに行けなく排泄物を新聞に包んでゴミとして放置。浴槽には水も無く、「3・11大地震」以来風呂には入っていないという。自力では風呂には入れない介護を必要とする80過ぎの老女がそこにいた。

 ヘルパーはどうしたのかと尋ねてみると、あの日から来ていないという。来てくれたのは民生委員の人だけで、安否確認で来てくれたそうだ。身の回りの物から想像すると生活保護を受けている人らしく民生委員が来てくれたのはそのためかもしれない。

 地震で散らかったままの家を片付け、お風呂に水を張り、センターから1人1日分として支給されたパン1ケとミネラルウォーター1本(小)を老女に手渡した。老女は田中に「ありがとうございます」と涙を流しながらお礼を言った。 震災から13日目の出来事だ。地震があったあの日からこの老女は残っていた食べ物と飲み物で食いつないできたのだ。

昨日まで避難所にいた田中は今まで避難所の悲惨な状況を私に訴えていた。今日見た光景は避難所の比ではなく、「姨捨山と言ったら解りやすいでしょう」と興奮した口調で連絡してきた。これはたまたまの話ではない。田中はこの日、数件の家を訪ねている。どこの家も悲惨な状況に差はなかったという。

 私は田中から連絡をもらうまで避難所にいる人達が一番厳しい生活を強いられていると思っていた。ところが彼から話を聞いて一番厳しい状況にあるのは避難所にも行けずに、自宅で助けが来るのをじっと待っている孤立した在宅高齢者なのだと分かった。

 電話が繋がったのもつい数日前。どこに助けを求めたらいいのかも分からない。親戚縁者、近所の人たちも逃げ出して、もう近くには誰もいない。地震、原発を恐れ、外を歩いている人もいない。この場所は原子力発電所から50キロも離れているというのに。 これが風評被害。
年寄りはじっと耐えることには慣れている。愚痴は言うまいと決めているのかもしれない。民生委員の数も半減。やはり県外に避難してしまったのだ。残された民生委員と僅かなボランティアで凄い数の孤立高齢者を見回らなければいけない(2011.3.24現在)。
                                    

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